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温故知新

-歴史は繰り返す-の実現を

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■「同大旋風」関東に吹き荒れるか(80年1月号特集)

■1979年度シーズン(初優勝前年)

前年の活躍もあって、1979年、同志社大学ラグビー部は学生ラグビー界の「旋風」としてメディアに認められ始めます。一方、32年後の今年、NEXT100のスタートを切った同志社は関西リーグを順調に消化、関西2位の座をほぼ手中に収めようとしています。

32年前、当時の同志社が強化に成功した背景には何があったのか。
32年前の同志社と今の同志社ではいったい何が違うのか。
32年前の人々がやり遂げたプロジェクトを、なぜ今の人々にはできないのか。

32年前、確かにそこのおられた人々の息吹、思いを想像しながらお読みください。


●資料ラグビーマガジン1980年1月号


同大旋風」関東に吹き荒れるか

- 今季、充実した力をみせる同志社の秘密は何か -
同大が積年のうっぷんを晴らすように、充実したチーム力で進撃を続けている。昨季は定期戦で慶大、明大に快勝して期待を高めたが、正月の大学選手権では明大の返り討ちにあった。しかし、同じような経過を今季もたどっているが、昨季の二の舞を演じそうにもない安定感を見せている。「ことしこそは・・・・・」と、選手たちは闘志と自信をむき出しにして「大学日本一」を狙う。

- より効果的な練習で成果を収める - 
京都は陽が落ちるのがめっきり早くなった。5時ちょっと前、もう暗くなる。部員が勢ぞろいしての練習が終わった。3時に始まって、ウォーミングアップも含めて2時間。これでももっと時間を切り詰めたいという。「目標は1時間半。でも部員が多いので(65人)・・・・・」と岡仁詩部長はいう。
月曜日は休養。火曜日はサーキット、50m、540m走のタイムを計るなどの体力測定日。水曜日から金曜日までの3日間がいわゆる合同の練習日で、FWとバックスにわかれて、スクラムを組んだりサインプレーに磨きをかけるなどの重点的な練習、あるいは40分ゲーム、あるいはコンビネーションプレーなど課題を決めて「2時間」取り組む。土曜日は、日曜日に備えて前後の呼吸を合わせる。どんなに陽が高くても2時間のスケジュールは変わらない。
急激に冷え込みが増し、暗くなったグラウンドでハーフがフッカーにボールを投げ入れ、フッキングの練習をしている。タックルマシンに体をぶつける選手。走り込みが足りないと感じて暗闇のロードワークに出かけた選手。部室の裏のトレーニング室に入って体を鍛えている選手も何人か。数年前、打倒関東どころか、打倒の目標を関西のチームに置いていた弱気な姿はどこにも見られない。選手みんなが、思い思いに自分の弱点を改めようと取り組んでいる。
選手個々の自覚によるトレーニングが求められているせいでもある。そしてグラウンドに集まったとき、短い時間の中で精神を集中させるのである。何かにつけ「管理・・・・・」がもてはやされる世である。3年ほど前から、こうした練習方法を取り出したが「初めは不安があった。しかし、いま思うと弱かったからやれたのかも知れない」と岡部長はいう。
20数年前、岡部長が監督を務めはじめた頃、夏合宿前に選手が一緒になって練習することをせず各自でトレーニングして集合させたことがあった。
「選手にはきつかったらしいですね。それぞれでやっていても、他の連中はもっと鍛えてるんではないかと考え、限りがなかったらしい」(岡部長)
選手の素材、気質など好条件が揃わないと簡単にはできないことだろう。が、選手が自覚を持った当時も強かったし、いまの同大もそうできるようになっている。
「大学にはいったらもっとしぼられるかと思ったけど・・・・・」と伊佐治望主将。岡部長の傍らで首をすくめながらこういったが、今春、日本選抜の一員に加わり、ニュージランドに遠征して「ボール・ハングリーの気持ちを覚えてきた」という。ガツガツと練習せず、各自でトレーニングをして、一同に会したときにやっとボールを持って練習し、試合をするニュージーランドの選手たち。ボールを持つことが待ち遠しくなる、あの気持。同大の選手たちはみんな、そのような状態にある、ということを伊佐治主将はほのめかせる。
選手層が厚くなり、おまけに互いが競争し合っている。あの正月の明大戦で、フッカーが直前に負傷し、代わりの選手とSHとの息が合わず、スクラムへのボールインで6度も反則を取られ致命傷を負ったが、今季はもうそういう弱さはない。レギュラーと控えとの差は密着しているのだ。スタンドから観戦するのも勉強とばかり、選手を交代させるが誰が出ても穴をつくらない。
延べ30人が主要ゲームを経験している。これが同大の強さの一因でもある。3年間コーチを務め、ことし監督に就任した伊藤武監督の一番うれしかったことは、
「先輩たちが練習を見にきて『遊んでる選手がいないな』というのを聞いたときだった。選手たちは短い時間のうちに考え考え、一生懸命にやっているということです」陽の落ちたグラウンドで、一日の練習を振り返った伊藤監督は「みんな気合いがはいってたな」とつぶやいた。
 
- 昨年「決戦」で敗れた反省を胸に -
9月23日三ツ沢での対慶大戦。前半、慶大のスクラムトライを許すなど16-12とリードされたが、後半、風上を利したパント攻撃からFWがジリジリと地力を発揮して27点を加え、そしてまた慶大を零点に抑えて一方的な試合にした。
9月30日、花園での対東京三洋戦。前半、10-10と互角だったが、後半にはFWが押し、当たりに勝って、結局26-16の快勝。「前半、三洋の押しをこらえきれればうちのペースになると思っていた」と伊藤監督。
10月10日、西京極での対三菱自工京都戦。幸先よいスタートダッシュも、それがかえって災い。三菱自工京都のうまいFWプレーにかわされ、後半を8-8のタイと競り合ったが、24-18で惜しくも敗退。
しかし、10月21日、瑞穂での対明大戦は、スクラムトライを皮切りにFWが出足鋭く攻めたてて、慶大戦同様に一方的な試合運びで33-8と快勝。「FWがこんなにやられるとは」と明大の斎藤寮コーチを嘆かせた。
実は、昨季を思えば同じ足どりをたどっているのだ。慶大を41-15で破り、三菱自工京都には11-10の惜敗。そして明大に52-12と大勝している。同大強しの印象を与えたが、正月の大学選手権では明大に敗れた。「若さの故だった」と岡部長。圧倒的に強い関西でのリーグ戦。それに比べると関東の上位チームは激しく競り合って選手権に臨む。秋の段階での勝ち負けは「決戦」では簡単にくつがえってしまうのだ。しかも東京での大観衆という、普段には味わったことのないプレッシャーも余分に加わる。「確かに雰囲気にのまれた。しかし、それも若さのためだった」という岡部長。明大が3年生主体なら、同大は2年生が主力。この「1年」の差が、昨季の勝ち負けだったといえるかもしれない。
ことしは・・・・・。2年生から3年生にかけての成長率と、3年生から4年生にかけてのそれと、ぐんぐんと伸びる率は、前者の方がより大きいのではないだろうか。
伊藤監督に、昨秋同期のチーム力を比較してもらうと、「全体に力をつけた。特にプロップが正月に明大と戦ったときよりも強くなっている」
夏合宿来、FW第一列の弱さが懸念されていたが、前田隆副将がけん引して、井上雅浩(3年)大原茂桂(2年)中山敬一(1年)らがぐんと成長を見せた。東京三洋戦で奮闘の跡が見られた。その後ろには大学チームにはどこにも見られない強力な林敏之(2年)豊田典俊(3年)の両ロックがいる。そして幅広くシャープに動く林昌一郎(3年)横本吉央(3年)大森康央(2年)の第三列。突進力のある林敏、大原、横本。コントロール型の前田、井上、林昌。その中間のものを持つ豊田。そしてスピードのある大森と、バランスのとれたFW力を形成している。
「ことしは社会人チームと戦えると思った」(岡部長)。東京三洋と試合を組んだのも、それがためだった。
 
- ホクリー氏の教えを着実に消化 -
今季の同大の強さの一番は、このFWの強さ、自身を持ってプレーしているところにある。殊にモール、ラックでのプレーである。昨年の夏合宿で、元ニュージーランド・カンタベリー大主将だったC・R・ホクリー氏に教えられた基礎プレーが、今季、存分に生かされている。昨季はまだ形に意識しすぎていたが、いまではほとんどマスターしきったプレーになって現れている。
一人がボールを持つ。すると両サイドにくさびを打ち込むように2人が堅いパックでつき、林敏、豊田両ロックが後押しして、低く鋭く押していく。簡単にボールを手放さず、コントロールして配球される。相手FWがかぶさってくるなら、そのまま直線的に押し込む。林昌が軸になったときは一段と威力を発揮する。しっかりしたモール、ラックををつくって、サイドを攻めて、またつくって・・・・・。第三列の速い動きが生きている。バックスが相手のタックルを受けても、ちゃんとFWがいる。そこでラックなり、モールなりをつくってボールをつなぎ通すのだ。
「モールもラックも、スピードと低い姿勢、そして押す力と、スクラムと同じこと。ホクリー氏の指導で固まり、モールプレーなど昨年より強さが出て進歩しました」と岡部長はいう。
スクラムにしてもやみくもに押さない。押されたらがんばるだけだ。試合初めは誰でも力はあり余っている。そこで押して圧倒したところで、相手に踏みとどまらせる機会を与え、後半に力が消耗してしまうようでは何もならない。はじめは耐え、相手が後退すれば押し込む。東京三洋との戦いが、まさしくそれだった。慶大、明大との試合も同じだった。
「縦への突進、サイドの突破力などFWは強い。昨年より安定感がある。昨年は精いっぱいやっている感じだったが、今年はみんな余裕を持ってプレーしている」と同大のOBではあるが、いまは同大を目標に強チームを育てようとする大体大の坂田好弘監督はいう。
さらに分析を進めてもらうと、「第三列がよく動く。ボールの所へ早く行き、手にした限りはボールを殺さずにつないでいく。いいボールをバックスに送って、それがつかまっても誰かがフォローしている。あの継続していくプレーは素晴らしい。動き出すと、本当にこわいですね」という。さらに加えて「ボールが見えたらFWが目の色かえて突っ込む」とも。
確かにFW陣のタックルも武器になっている。「タックルもスクラムの押しと同じ」と岡部長。大原ら突進力ある選手の果敢なタックルは全員に波及し、タックルをこわがる選手は除け者扱いにあるという。
チームのみんなに「タックルをしないと恥ずかしい」といった雰囲気が生まれている。
同大の原動力となっているモールプレーも攻撃の武器と同時に、集団タックルの強烈な防御武器でもある。

- 「同大黄金時代」の復活を目差す -
「形は違うが、同大時代が戻ってきた」と岡部長はいった。39年の第1回日本選手権を制覇した時を思い出している。その数年前から同大のFWは強かった。
日本選手権の前身、NHK杯が36年から始まっている。その頃、早大、明大、慶大が力を誇示していたが、同大はこれをみな破った。社会人を相手にしても同大は勝った。関東で日大が学生陣のトップを占め、社会人では八幡製鉄(現新日鉄八幡)が優勝していた。同大-日大で学生NO1を決め、八幡製鉄と日本一を争うということだった。が、同大は日大と試合ができても、あとは試験中になるので、結局、日大との対戦を断った。NHK杯は八幡製鉄が50-13で日大を降して破った。翌年のNHK杯で、同大はシーズン中に黒星をつけられた近鉄に雪辱して17-6で勝っている。
「当時のFWは、ほんまに強かった。だから・・・・・」岡部長の片隅には「2連勝した」思いがこびりついている。強いFWがアップ・アンド・アンダーに徹しきった。早大など関東のゆさぶり戦法もこれで苦もなく破っている。
「FWが押せなくなったときはどうする」と質問攻めにあった岡監督(当時)は「押せなければ負けです」と答えている。見事なまでの割り切りようだった。「FWは前に行くだけ、バックスはディフェンスラインを敷くだけの単純な戦法だった。しかし、単純な方が強い」と岡部長は述懐する。と同時に「スクラムの押し」を再確認したそうだ。当時は、早く出して回すというのが一般的だった。NHK杯を手にしたあとサイドアタックを取り入れ、バックスにサインプレーをものにさせた。「同大は何かやるぞ」と相手に思わせるチームに変わっていた。
そして39年、法大、八幡製鉄、近鉄とともに参加した第1回日本選手権では同大は八幡製鉄を18-11で破り、近鉄を18-3で退けて優勝した。
昨年監督を務めた岡田正保、あるいは石塚広治(現近鉄)らで固めたFWは「スクラムは強く、社会人以上だったと思う。それにタックルも・・・・・」と岡部長は約15年前の姿を思い出し「形は違うが、同大が戻ってきた」と今季を見つめている。「選手たちは、あの頃よりうまさを持っている。体も全体に大きくなり、総合力ではいまの方が上ではないかな」
自信を持ち、一歩でも二歩でも前身に欲深い同大FWの出足を封じるには、林敏、豊田両ロックをまず押さえ込むことの他なさそうである。
FWのパワーアップに比べるとバックスの決定力に欠けるうらみがある。アップ・アンド・アンダーに徹した頃でも坂田や斎藤晃らWTBでトライすることが多かった。今季の同大バックスは縦へのスピードはあるが、まだまだ決め手不足で、ノーマークでもトライできない場面も見受けられた。
しかし、そういう点を知り尽くしながら伊藤監督は「バックスも固まってきた」という。萩本光威(3年)森岡公隆(3年)のハーフ団が経験を積み込んで著しく成長し、強力FWの前に出る力を存分に発揮させる。田代秀雄(2年)前川弥祐(3年)も萩本、森岡に劣らぬ力量を示す。SO前川の方がラインの流れがスムーズに動くほどである。が、FWが威力を振るうには萩本、森岡で、ということだ。
巧みなステップと技を持つ淀谷秀司(4年)西正人(3年)に突進力ある伊佐治のCTB陣。菅野宏治(1年)西村一知(3年)三宅秀和(4年)のWTB陣。決め手不足に悩みながらも「TBはみんなセンター出身なんですよ。確かにWTBの決定力は物足りないが、逆にいえばどこからでも得点できる強味にもなっている」と伊藤監督はいうのだ。伊佐治のパワーを生かしてWTBに配する案も頭に置きながら「FWの前に出る力を引き出すバックスのアタック、ディフェンスをと・・・・・」と語る。

- 解消した「関東コンプレックス」 -
関西のリーグ戦を終えるといよいよ大学選手権。もう若さで負けることはないだろう。「昨年は慶大、明大にやっと勝った、の思いだったが、今年はやっつけた、の気持ちです」と伊佐治主将は秋の時点での自身のほどを示した。「これからの試合で簡単にパスしたりする軽いプレーをいましめたい。相手はどこでもいい。むしろ自分自身との戦いです」といいきった。伊佐治の言葉を待たずとも、自主トレに励む選手たちの姿に昨季の雪辱を期したやる気が現れている。
伊藤監督はいう。「どんな試合でも相手を15点以内に抑えたいとしてきたが、時に失点の多すぎる試合をする。こうした面を反省し、いかに集中力をつけるかだけが課題です」と。
坂田OBはこうみる。「関東へのコンプレックスはもうありませんね。関東なんや(この程度?)、の気持ちが非常に強いようだ。ただ、いまはFWで圧倒しているが、五分の戦いを強いられたときにどうか。そしてディフェンスを完璧にできるかどうかです・・・・・」
 同大への期待が高まって、正月の祝勝会の話もチラホラ。「そんな話を聞くと重荷に感じる。でもいい正月にしたいものです」と伊佐治主将はじめ選手たちはそれぞれに自覚して磨いたこの一年の全てをぶつけるつもりだ。

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